ヒットソング

 久しぶりの晴天。夏休みも終わった子供達をいつものように送り出し、一日が始まる。 今日の仕事は、ホーレン草の取り入れ。雨よけのハウスの中は、日よけネットのお陰で、けっこう涼しい。
 取り入れ作業の「友」は、ラジオ。流行の音楽や、アナウンサーの他愛のないおしゃべりが小気味良く流れてくる。若き日に聞いていた曲がかかったりすると、主人との会話もはずむ。
 ロックと言えば、CCRの「雨をみたかい」「ノックは3回」はドアーズだったかな、シカゴは色々あったけどやっぱり「長い夜」が印象深い、ツェッペリンやディープパープルは伝説になってしまったよね。そうそう、「ビーナス」や「悲しき鉄道員」が有名なオランダのグループはなんてったっけ?「ダッチサウンド」と言えば、「フレンチポップス」。シルヴィー・ヴァルタン、ミッシェルポルナレフ、ダニエル・ビダルも懐かしい。確か、ヘドバとダビデの「ナオミの夢」は、記録的大ヒット。その他にも「霧の中の二人」、「魔法」などなど、話は尽きない。
 懐かしいヒットソングが話題となると、たいてい、ふたりの意見は一致する。
 主人もやはりラジオ番組に、リクエストカードを書いたり、深夜放送に聞き入った頃があったらしい。当時、私は福島県、主人は北海道で、同じ曲を聞いていたと考えるとちょっぴり不思議な気もするし、あれから20年以上もたったのかあ〜と思うと、少しだけぞっとする。
 娘の好きな曲がラジオから流れてきた、「love me , I love you」……B'z 彼女も、将来この曲を懐かしく思い出すのだろうか。


苫小牧民報 1995年(平成7年)8月26日(土曜日)掲載



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